医療教育情報センター

No14 研修医の指導医を対象としたワークショップ開始さる

 医科大学を卒業して医師国家試験に合格し、医師免許を取得した新医師たちは、平成 16年度から基本的な幅広い医学領域について2年間の研修を受けることが義務化された。 これまでのような大学病院や大規模な病院のみの研修では、特に地域医療や保健に 関しては研修の実が挙がらないので、中小規模の医療機関も研修の一部に参加するように なった。
 そこで日本医師会は全国規模で、研修医の指導者となる医師会の会員に対して1泊2日の ワークショップを開催している。すなわち指導医を対象とした教育訓練を行っている。 昨年夏から日本医師会主催で3回、福岡県医師会主催で1回行われ、本年3月に は北海道医師会と石川県医師会主催で、更に4月には兵庫県医師会、5月に日本医師会主催で 第4回目が予定されている。さらに他の都道府県医師会でも開催が予定されている。
 指導医は医学的知識、医療技術を指導することが出来る十分な能力は有しているが、 研修医に対する卒後教育を2年間という限られた時間で効果的且つ効率的に展開するため には、教育学的な訓練も必要なのである。
 ワークショップとは仕事場のことで、日本でよく行われている研修会とは違って、 なるべく講義は少なくし参加者達は討論しながら、自分達で教育/学習のためのカリ キュラムを2日間で作り上げるというものである。この間に、参加者達はカリキュラ ムの真の意味を理解するだけではなく、体験学習の重要性、問題の抽出の仕方、グ ループ討議の仕方、教育の効果、問題の解決法などについても理解できる。ある意味 では縦割り的で上下関係に支配され勝ちな日本人の思考の変容が起こり、医学教育の 真の目標は何かを再確認する医師たちが多いようである。このような地味な努力が継続 的に行われ、広がってゆけば、日本の将来の医療の質向上に大きな役割を果すことで あろう。(IS)

(No014;2004/02/06)


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