医療教育情報センター

No16 医療事故に対する行政処分

 平成15年10月23日厚生労働省の医道審議会医道分科会は医療事故で起訴されている3名の医師の行政処分を行なう方向で手続きを進めることを決めたこと、また、平成16年2月3日の分科会では行政処分を行った者に対する再教育制度のあり方の検討に入ったことが報道されている。
 これまで医療事故で行政処分が行なわれた事例はあまりなく、行政処分の対象となったのは医療事故に関係ない刑事事件によるものであったが、今回の発表によると業務上過失致死、或いは過失傷害により医業停止の行政処分が検討されるという。
 これまで新聞報道される医療事故の多くは、医療行為の結果が良くなかったことにたいして、過失により他人の権利を侵害した不法行為責任として、損害賠償責任を求める民事法関係のものがほとんどであったが、最近は医療事故が警察に届けられ、刑事事件となる例が多くなったように思われる。
 刑事責任を問われるものとして、業務上過失致死傷罪があり、今回の発表があったように、医師法第7条2項にしたがって「医師が第4条各号の一に該当し、又は医師としての品位を損するような行為のあったときは、厚生労働大臣は、その免許を取り消し、又は期間を定めて医業の停止を命ずることができる」となっていて、行政処分が行われる。
 医療行為には危険を伴うものもあり、如何に注意していても起こりうる医療事故もあると思われるが、医療に従事するものはこれらの事故を未然に防ぎ、大きな事故につながらないようなリスクマネージメントを組織として定着・実行して、患者さんの命を守ると同時に医療従事者の身分保護にも配慮しなければならない。(SF)

(No016;2004/03/5)


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