医療教育情報センター

No25 内視鏡手術

 身体にメスを加えることなく体内の状態を観察するために開発された内視鏡は、性能や操作性が向上して、内視鏡を通して、簡単な切除手術が可能となった。最初は内視鏡を通して胃の中にできたポリープを切除することが行われ、技術の開発により早期胃癌の切除もできるようになった。
 さらに腹壁に小切開を加えて腹腔鏡を腹腔に挿入して腹部の内蔵の状態を観察するだけでなく、胆嚢を切除する内視鏡的胆嚢摘出術ができるようになった。その後手術の対象となる臓器が拡大され、婦人科疾患や泌尿器科疾患の手術も行われるようになった。
 内視鏡手術は内視鏡を通して見える限られた視野でしかも狭い管を通して手術をしなければならないので、手術できる範囲の制約があり、操作中に動脈を損傷して出血が起こると止血が困難となる。その場合には直ちに開腹手術に切り替えて出血している場所を確認して止血しなければならないことになる。
 内視鏡手術は成功すれば小さな手術創しか残さないので術後の回復も早くメリットがあるが、対象となる疾患の程度や状態により内視鏡では手術できないものもあり、手術の前に十分説明を受けて選択するようにしたい。
 内視鏡手術には特殊な技術が必要で、そのためのトレーニングシステムの確立が必要であり、学会によっては内視鏡手術の専門医認定を考えているところもある。(SF)

(No025;2004/07/23)


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