医療教育情報センター

AED(automated external defibrillator)(自動体外除細動器)


 最近、駅や公共施設にAEDが設置されているのを見かけることが多くなったが、これは一般市民も使用可能な心肺蘇生システムである。
 日本で心臓突然死は年間3万人と言われ、その7−8割は心室細動や無脈性心室頻拍などの致死的不整脈が原因とされ、その救命には電気的除細動しかない。突然、街の中で倒れる人の大半は心室細動という心臓の痙攣が原因であるといわれていて、これは心臓マッサージだけで命を救うことはできない。
 電気的除細動による救命率は、心臓が停止してから1分経過するごとに7−10%ずつ低下すると言われている。電気的除細動に用いられる医療機器(除細動器)は小型化がすすみ、安全で操作性の高い自動体外式除細動器(AED)が開発された。このようなことが除細動器を公衆の集まる場所に設置して一般市民が行う除細動(PAD:Public Access Defibrillation)と言う考え方となったとされている。この器械は、患者の胸に電極を貼付すれば、機器が心電図波形を自動的に解析し、電気的除細動が必要かどうかを判断・表示し、必要な場合に操作者がボタンを押すことで通電し除細動が可能となる。しかも、除細動を行うべきでないと判断される場合には、操作者がボタンを押しても、通電できないようにあらかじめ設計されている。平成16年7月1日より医療従事者以外もこの徐細動器の使用が認められるようになった。
 基本的な使用法は次のようである。
  1.まず、患者の衣服を脱がせる
  2.AEDのカバーをあける(自動的に電源が入る)
  3.電極パッケージから電極をとりだし、剥離紙を取る
  4.2つあるうちの片方の電極を患者の胸部の右上、鎖骨付近に貼り、
     もう一方を患者の胸部の左下、肋骨の一番下辺りに貼り付ける
  5.患者の皮膚が清潔化、湿ってないかを確認しもう一度しっかりと電極を付ける
  6.心電図が自動的に解析される。それまで待機
  7.除細動をする準備ができると、レスキューボタンが点滅し、音声に従ってボタンを
     押し、除細動をおこなう。この時感電防止のため患者から離れ
     決してさわらない。
  8.除細動を計3回おこない、まだ脈拍がない場合、1分間の心肺蘇生を行う。
  9.心電図を解析し、再び除細動が必要かを音声アナウンスする
  10.患者が意識を回復したら、除細動、心肺蘇生をやめる。
 機会があれば、救命救急処置の講習会を受けて、いざと言うときには誰もが、AEDを使えるようになりたいと思う。(S.F)                 

(No31;2006/09/04)

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