医療教育情報センター

No33 臓器提供意思表示カード(ドナーカード)について

 日本で臓器移植法が成立したのは1997年であるが、それから約2年経過した1999年2月28日、脳死患者からの心臓移植が実施された。その後、提供者が多くなることはなく、現在までに臓器移植法下で実施された脳死・臓器移植は31例に過ぎない。臓器提供は脳死状態になった患者があらかじめ臓器提供意思表示カード(ドナーカード)に必要な項目に印をつけ、家族の同意を得たものを持っていることが必須条件となっている。
 日本の法律では、本人がカードを持っていて臓器提供の意思表示をしていても、家族が反対すれば提供が出来ないことになっていて、家族の意思が優先される。しかし、本人の意思表示がなくて家族の意思だけでは臓器提供はできない。
 ドナーカードには臓器を提供しないという意思表示の項目もあり、提供の意思の無い人はその意思を明らかにすることもできる。
 日本移植ネットワークの資料によると今日までにドナーカードは9477万枚、運転免許証用意思表示シールは525万枚、保険証用意思表示シールは1746万枚配布されていて、数的には国民1人に1枚わたるほどなっているが、実際に医療現場で不幸にして脳死状態になった患者の家族からカードを示されることは、あまり多くないようである。
 臓器移植法成立後2004年5月までの6年8ヶ月間に意思表示カードが医療現場で提示されたことは820回あったが、実際に脳死下臓器提供になったのは29例で、心停止後腎・組織提供は82例、心停止後腎提供が16例、組織のみ提供が358例、提供せずが334例であった。臓器提供病院として認められていない病院が117件、心停止後に連絡があったのが107件、家族の承諾が得られなかったのが15件、心停止後を希望されたのが8件あったという。
 脳死そのものに関しても一般の人にはまだまだ理解できないことが多く、機会があれば家族の間でドナーカードについて話し合っておくことも必要ではないかと思う。(SF

(No033;2004/12/06)


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