医療教育情報センター

No59 動脈硬化は一様ではない        

 動脈硬化と言うと、全身の動脈が同じように動脈硬化になっていると考え勝ちである。しかし実際に病理解剖で全身の動脈を調べてみると、心臓の筋肉を養っている冠動脈の硬化は強いのに他の動脈例えば脳動脈や大動脈の硬化はそれ程でもない、あるいはその逆もあるといった例にしばしば遭遇する。
 生活習慣病の代表である動脈硬化がテレビや新聞・雑誌などで取り上げられているが、その殆どは動脈硬化の部位別の差異に注意を払っていない。危険因子はすべての動脈に関係する普遍的なものを挙げていて、言わば総論である。更に同じ冠動脈であっても、それの全長が同程度に動脈硬化になっているのではない。ある場所に限局して特に強い病変が存在し、そこが原因で心筋梗塞を起こす。動脈硬化の臓器別の差異及び動脈硬化巣の好発部位が存在する。その理由は何か? その答えは未だすべて解明されてはいないが、次の機会に部位別の要因について紹介してみたい。(IS)

(No059;2006/06/23)


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