医療教育情報センター

No74 動脈硬化は多因子性  −精神的・心理的ストレスも一因子        

 高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、肥満(内臓脂肪過多)、喫煙などは動脈硬化の進展因子であることは広く知られている。これらは計測して数値で表すことのできる因子であるが、数値で表すことのできない精神的・心理的ストレスも動脈硬化の原因になる。会社重役、大学教授、指導的立場にある政治家などに心筋梗塞に侵される人が多いことは古くからアメリカで指摘されていることである。即ち「心筋梗塞はブルーカラーよりホワイトカラーに多い」という。それも責任感の強い人に多いらしい。会社の社長はその社員と家族の将来にも大きな責任を負っている。そのため、アメリカでは太り過ぎの人や煙草好きの人は出世させないという雰囲気となり、ジョッギングやジム通いに励み禁煙する傾向が生まれた。自分の体形を適正に保てないようなそして禁煙できないような意志の弱い人は責任ある地位には不適当ということらしい。
 しかし一方では、責任感が強い、几帳面で物事を計画通りに進めたがる、目標達成型で妥協を嫌うなどの傾向が強い性格をA型(血液型ではない)性格と言い、A型の人間に心筋梗塞の発症率が高いと言われる。困ったことに精神的・心理的ストレスの強さは感じる人の主観であり、それを客観的な数値で表すことはできない。ストレスを感じないようにしようと考えることがストレスになりかねない。恐らく感覚・感情と自律神経や脳の様々な生理活性物質とが密接に関係しているのであろう。今の科学ではその仕組みを解明できていないが、動脈が攣縮(過度の収縮)するためらしい。
 時にはのんびりと過ごすことが必要であると言うが、今日こそのんびりしようと何時から何時までは昼寝などと細かい予定をたてることも心理的ストレスになるかも知れない。そう考えると、どうしたらよいのであろう。私もA型性格なのかも知れない。(IS)

(No074;2007/04/13)


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