医療教育情報センター

医薬品による健康被害救済制度について

 病気を治すために医薬品は必要である。人類は医薬品によってどれほど恩恵を受けたか測り知れない。
 しかし病院や診療所でもらった医薬品を適正に使用したにも係わらず副作用が生じることがある。こうして発生した副作用による健康被害に対して救済制度がある。
 それは独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく公的制度で、昭和55年5月1日以降に使用された医薬品が原因で発生した副作用による健康被害を対象としている。
 これまで(平成17年度〜平成21年度)医薬品による健康被害は、約5,800件に及ぶが、最も多いのは皮膚系障害27%、神経系障害15%、肝胆道系障害14%、 免疫系障害9%、血液・リンパ系障害6%、その他29%とされている。  一方、副作用原因医薬品の内訳は、中枢神経系用薬が最も多く32%、抗生物質13%、ホルモン剤8%、化学療法剤8%、代謝医薬品7%、その他となっている。
 新しい医薬品が人に使用されるまでには、長い年月と莫大な費用がかけられて開発されるが、それでも個人によっては避けられないことなのである。それだからこそこうした救済制度があるということになる。
 救済制度の対象となる場合、医療費、医療手当、障害年金、障害児養育年金、死亡に対する遺族年金、遺族一時金、葬祭料、など7種類の給付がある。健康被害を受けた本人またはその家族が医薬品医療機器総合機構に救済給付の申請をする。申請する場合には、副作用の治療を行った医師の診断書、投薬を行った医師の証明書などが必要である。なお薬局で購入した医薬品で起こった副作用でも救済の対象となり、このときは販売証明書が必要である。
 なお医薬品を適正に使用しなかった場合、抗がん剤、免疫抑制剤など対象 除外医薬品を使用した場合などは救済の対象にならないので、この辺りのことは「かかりつけ医」によく相談することが望ましい。(NH

(No078r;2010/12/20)


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