医療教育情報センター

がん対策推進基本計画

 がん治療の進歩は目覚しく治療成績も向上しているが、日本国内のどこででも、より多くのがん患者が適切な治療を受けられるようにするため、2007年4月に「がん対策基本法」が施行された。この基本法に基づき同年6月に「がん対策推進基本計画」が策定されている。目標として1)がんによる死亡者の減少、2)すべてのがん患者及びその家族の苦痛の軽減並びに療養生活の質の維持向上が挙げられている。そして重点的に取り組むべき課題として@放射線療法及び化学療法の推進、A治療の初期段階からの緩和ケアの実施、Bがん登録の推進、を取り上げている。今後は、この基本計画に基づき、国および地方公共団体、また、がん患者を含めた国民、医療従事者、学会、患者団体を含めた関係団体及びマスメディアが一体となってがん対策に取り組むことが求められている。そしてがん患者を含めた国民が、進行、再発といった様々ながんの病態に応じて、安心・納得できるがん医療を受けられるようになる「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんと向かい合い、がんに負けることのない社会」の実現を目指すこととしている。
 またすべてのがん診療に携わる医師は研修等により、緩和ケアについての基本的な知識を習得することを掲げているが、超高齢社会となって多くの虚弱高齢者を抱える日本では診療に携わる全ての医師にとって病気の治癒が不可能となった患者にたいする症状緩和を目的とする緩和ケアの臨床能力は必須であると思う。
 日本の緩和ケア病棟は1981年に浜松聖隷三方原病院にホスピス病棟が認可されてから2011年2月の時点で緩和ケア病棟を持つ施設が全国で225施設、緩和ケア病床数は4472床、がん診療連携拠点病院64施設、地域医療支援病院33施設となっている。

(No087r;2011/10/21)


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