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専門医制度再考  −今度こそ実現を!−

 日本の専門医制度は混沌としたまま数十年を経過した。日本で必要とされる各専門領域の必要となるであろう専門医の予測数を踏まえての、地域間格差をなるべく少なくしながら、国全体として統合された長期計画が成されてこなかったためである。この間の経緯については、新しい診療理念の『日本の専門医制度(No.52:2006/01/27)』と『日本医師会生涯教育推進委員会の答申が提出された(No.055;2006/04/07)』を参照して頂きたい。日本医師会長へ答申したこの意見は、(1)卒後3年目からの後期臨床研修制度の理念、制度、具体的内容を早急に検討する。(2)乱立気味の専門医制度を日本医師会主導で整理する。(3)プライマリケア医の専門医制度を創設する方向で主導的な役割を果たす。そしてこれらが早急に達成されないと、現在小児科医や産婦人科医が不足しているような異常事態を打破できないばかりでなく、将来においても同じような医師の専門別及び地域別偏在は恒常的に継続するであろう。との結論が骨子となっている。
昨年からこの問題が、統合性と長期展望を持って具体的な解決策が講じられていることは大変喜ばしい。
その内容は、 1.基本的領域専門医とサブスペシャルテイ領域専門医の二段階制とする。
2.基本的領域専門医−内科、皮膚科、外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、麻酔科、小児科、精神科、整形外科、眼科、泌尿器科、放射線科、救急科、リハビリテイション科、形成外科、病理、臨床検査及び新しい総合診療科(仮)(欧米の家庭医に相当)の計19診療科とし、初期臨床研修(医学部卒業、国家試験合格、医師免許取得後2年間)修了後、3乃至4年の後期研修プログラムを研修し、認定評価試験に合格しなければならない。
3.サブスペシャルテイ領域専門医については、消化器・呼吸器・内分泌代謝・腎臓・アレルギー・老年病・循環器・血液・糖尿病・肝臓・感染症・神経内科・消化器外科・呼吸器外科・心臓血管外科・小児外科、等が挙げられている。これは、後期研修後の2階部分に当たるので、長期の卒後研修が求められている。

この制度の実施は現在の医学部4年生からを考えているようである。実現することを強く期待している。(IS
〔参考〕:どうなる? 専門医制度 池田康夫氏(日本専門医制評価・認定機構理事長)に聞く   医学界新聞 2997号 2012/10/8

(No103r;2013/04/07)


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