医療教育情報センター

No106 厚労省改革は成るのか

 後期高齢者医療制度、消えた年金記録、社会保険庁職員の年金改竄、薬害肝炎問題、療養病床再編をめぐる混乱など、厚生労働行政に対する国民の不満、不信が高まっている。こうした状況から本年6月、福田首相は厚労省改革に乗り出し、五つの「安心プラン」を提唱した。その一つに厚生行政の信頼回復を舛添厚労相に指示した。
 これを受けて舛添厚労相は、「厚生労働行政在り方に関する懇談会」を設置し、厚労相自身も中医協の見直し、技官人事の見直しなどを真っ先に強調した。こうした中で識者や医療界では、国民が真に求めている厚労省改革は、「弱者に対して心のこもった厚生行政こそが必要である」と反論している。
 最近の厚労行政で国民からの批判や議論が起こった事件としては、薬害エイズ問題(1996年2月)、特養を巡る汚職(いわゆる岡光事件 同年11月)、公的介護保険施行(2000年4月)、ハンセン病訴訟で国が敗訴、首相の政治判断で控訴を断念(2001年5月)、医療保険被用者本人3割負担実施(2002年4月)、中医協贈収賄事件で社保庁長官らが逮捕(2004年4月)、療養病床再編(2005年12月)、約5000万件の年金記録が不明である事が判明(2007年2月)、薬害肝炎問題で首相が一律救済を決定(2007年12月)、後期高齢者医療制度施行(2008年4月)、社保庁が年金改竄への職員の関与を認める(9月)など、問題の多い霞ヶ関官庁の中でも群を抜いて多い。
 医療、福祉は国民が直接影響を受ける死活の問題である。国民から批判の出る不祥事や制度改革を行政は行ってはならない。舛添厚労相は中医協や技官人事の見直しを真っ先に挙げているが本当にそれで厚労省は良くなるのだろうか。そうした中、福田首相の突然の辞任表明で厚労行政は今後どう改善されて行くのだろうか。(NH


看護師の養成 看護職就業者数 看護師の離職率 看護師カリキュラムの改正
(No106n;2008/09/22)

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