医療教育情報センター

No110 2009年度から介護報酬3%引き上げ

 福祉関連のニュースともいえるが、介護現場の人材不足を改善させようと、政府は2009年4月、介護報酬を3%引き上げることを決定した。報酬改定は3年毎にあるが、00年度導入以来、初めてのプラス改定だが、介護スタッフの賃金改善につながるか、課題は多い。
 介護スタッフは給与が安いうえ、仕事がきついと言われ、若い人がやりたくても、親や周囲から反対され、介護職のマイナスイメージは都市部も田舎も一緒で、人材不足が深刻である。介護職の有効求人倍率は2.1倍で全職業の平均0.97倍を大きく上回る。離職率も25.3%と全職業平均の15.4%を上回る。
 ほとんどの介護保険の施設では、過去2回続けてのマイナス報酬改定で、介護保険の収入は減少し、人件費は増え続け、経営が厳しくなってきて、非正規のスタッフの割合が増えている。利用者の要介護度が高くなって、利用者2人に職員1人は必要な状態でも、利用者3人に対して職員1人という一律の計算のままなのも、実際に即していない。
 3%のプラス改定では、ほとんどの施設では今までの赤字の解消に消え、スタッフの賃金アップにつながる保障はない。スタッフの不足ばかりではなく、経費増加などで経営は圧迫され、利用者へしわ寄せが来て、施設利用率の低下傾向が認められる。結局利用者が一番影響を受けているといえる。前例のない速度で高齢化が進むわが国の将来に大きな不安の一つである。(SS


介護報酬 改定 スタッフ不足 経営難 利用率低下
(No110n;2008/11/28)


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