医療教育情報センター

No153 終末ケアパス

 病院医療の現場では標準化された質の高いケアの提供とインフォームドコンセントの理念に基づいた医療を提供するために、疾患ごとあるいは標準化された手術ごとにクリニカルパスが作成され、慢性期療養あるいはリハビリテーションに繋げるパスも考案されている。さらに終末期のケアにもクリニカルパスが使われるようになり、平成22年11月6日に盛岡で開催された第34回日本死の臨床研究会にて、英国で作成されたLCP(Liverpool Care Pathway)を日本語に翻訳して日本のホスピスでの使用経験の紹介があった。
 LCPはEllershawらが1997年ごろから終末期における臨床症状、医療的問題、必要とされるケアを明らかにして、Royal Liverpool UniversityとMarie Curie Centre Liverpoolにより作成されたもので、患者・家族が安心して臨死期を過ごせるために必要なケアを確実に受けられることを目標とし、臨死期にある患者とその家族に対して医療者が行うべきケアをチェックリストにより確認していく形式がとられている。
 英国でLCPは、臨死期のケアツールとして広く普及しHNS(National Health Service)は臨死期のケアツールとして積極的に取り入れHNS end-of-life care programme(2001)では、LCPを臨死期ケアの重要な骨子と位置づけ、臨死期の最良の記録様式として推奨されている。
 さらに英国では病院やホスピスだけでなく、死亡者の5人に一人が亡くなっているとされるナーシングホームにおける看取りの場にもLCPの試行がなされているが、問題点も多く認められるようである。(SF


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(No153n;2011/01/07)


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