医療教育情報センター

No175 大学病院で外科医師へのインセンティブ手当

 若手医師の間で外科が重労働の割に給料が安いなどという理由から敬遠され、外科医の人手不足が深刻化している。特に民間病院に比べて給料が低い国立大病院では、外科医の確保に頭を悩ませている。外科手術は訴訟の対象にもなりやすく、外科医が困難な手術を手控えるなどの萎縮医療や、将来の外科崩壊が懸念されている。
 2010年度の診療報酬改訂では、外科医療の再建が重要課題の一つに挙げられ、外科の診療報酬が大幅に引き上げられた。特に難易度の高い手術の点数は、30〜50%大幅アップとなった。しかし外科医の待遇改善を行った日本外科学会指定・関連病院の病院長は12.3%にとどまったとの調査結果が出ている。 こうした現状から、給与面で見劣りがする国立大学病院の中で、佐賀大がインセンティブ手当を始めた。リスクを伴う手術の術者や麻酔医などに診療報酬の5%を支払うというものである。若手医師に手術ができることを目標と思ってもらえるように、個々の術者に支払うことにした、と佐賀大病院長は話している。
 手術の他に時間外緊急診療の医師へ、手術部やICUなどの看護師特殊業務の看護師へ、手術部や産科婦人科の夜間手術看護業務の看護師へ、コメディカル緊急勤務の臨床工学技師などへ、スーペリアナースの看護師へ、ドクターカー搭乗の医師・看護師へ、苦情処理等危険業務のジェネラル・リスク・マネジャー・事務職員などへ、仮眠時間帯緊急業務の臨床検査技師・放射線技師・薬剤師などへ、医療人教育支援の医師へ、経営貢献の事務職員などへ、などが佐賀大病院ではインセンティブ手当として2011年度に実行されている。(SS


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(No175n;2012/02/17)


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