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予後予測
No211n (2013/12/27)
 予後とは「病気に罹った場合にその病気の辿る経過についての医学上の見通し」で、患者が何かの症状を訴えて医療機関を訪れて、検査の結果疾患が見つかれば、それに対する治療が計画される。疾患の治療に当たり、その疾患を放置すればどのような経過をとり、治療をすればどのようになるか、複数の治療法があればそれぞれの治療法の利点・欠点を挙げて、これまでの経験や治験を参考にして予後を予測して患者に説明して治療法を選択して実施することになる。医学・医療の進歩により、種々の治療法が開発され、それぞれの利点・欠点があり、選択に困ることが多くなる。
 一方、癌や慢性疾患の末期になって有効な治療法が無くなった時点での患者の予後予測は医師にとって非常に困難なことであり、またそれを患者や家族のどのように伝えるか大きな問題となる。特に生命予後が短期間であると予測される時期での延命治療に関しては判断が困難となる。
 これまでの医学教育の中では疾患の診断・治療については教育されてきたが、疾患の末期がどのようななり、予後はどのようになるかはあまり教えられなかったと思う。さらに大学付属病院は慢性疾患の末期で入院することはほとんどないと考えられ、患者がどのような経過をとって最期を迎えるかを経験する事は少ないのではないだろうか。最近では緩和医療に関心が向けられ、がん末期の対応に関しては積極的に教育がなされるようになったようである。
 超高齢社会の中で、高齢者の最期をどのように看取るかは大きな問題であるが、特別養護老人ホームに入所している利用者は認知症を持っている人が多く、その人たちの終末期の予測が非常に難しい。経口摂取や嚥下も困難になり、意思疎通もなく、傾眠傾向となって終末期が近づいていると考え、感染症などの合併症が併発して病院で治療を受けても、何れ最期を迎えなければならない。最期は施設で迎えることも出来ることを家族に説明し、施設での看取りの同意を得るようにしている。特養での看取りには家族から同意を得なければならないことになっているが、あまり早くに説明すると家族は受け入れられず、間際であれば、家族の動揺もみられる。
SF
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