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エボラ出血熱
No224n (2014/08/25)
 平成26年3月以降、エボラ出血熱が西アフリカのギニア、シェラレオネ、リベリアを中心に流行し始めた。エボラ出血熱は、エボラウイルスによる感染症で、このウイルスに感染すると、2〜21日の潜伏期の後、発熱、頭痛、筋肉痛などの他、嘔吐、下痢、出血などの症状を起こす。現在、エボラ出血熱に対する治療薬やワクチンはない。
 エボラ出血熱は1970年代以降、中央アフリカのコンゴ、スーダン、ウガンダなどで流行が認められていたが、西アフリカの流行は今回が初めてであり過去最大規模の流行になっている。
 エボラ出血熱の感染経路は、エボラウイルスに感染した患者の体液(血液、分泌液、吐物・排泄物など)や患者の体液に汚染された物質(注射針)などに触れた際に皮膚の傷口や粘膜からウイルスが侵入すると考えられている。また流行地ではエボラウイルスに感染した野生動物(オオコウモリ、サル、アンテロープなど)の死骸やその生肉に触れた人にも感染する。さらにエボラ出血熱で死亡した人の葬式で、儀式として遺体に触れた参列者にも感染するとされている。
 今回流行しているウイルスは、ザイール・エボラウイルスで致死率50〜90%の最強毒株である。WHOの8月20日のDisease Outbreak Newsによると、8月17日〜18日には、疑い例を含む新規患者数221人、死亡者は106人であり、累計では患者数は2473人、死亡者数は1350人(致死率54.6%)と最悪の事態となっている。1日当たり新規患者数110.5人、死亡者数53.0人と報告されている。
 感染国別ではリベリアが最も多く、次いでシェラレオネ、ギニアであるが、リベリアからナイジェリアに航空機で到着した男性が、エボラ出血熱で死亡し、航空機により国境を越えて二次感染が発生したことにWHOでは警戒を強めている。最近の報告によると、今回流行のエボラ出血熱は、発熱、出血より、嘔吐、水様性下痢などの消化器症状が強く、そのための脱水による低血圧ショックからWHOではエボラウイルス感染症(EVD)という病名を用いている。
 我が国でもエボラ出血熱やMERSなどの危険な感染症に備えて、特定感染症指定医療機関(全国に3か所)が設置されて防疫体制がとられている。
NH
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