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食道裂孔ヘルニア
No226n (2014/09/19)
 食道は胸郭に在り、胃は腹腔に在る。胸部と腹部の間には横隔膜と呼ぶ筋肉から成る壁がある。食道と胃が繋がっている様に、下行胸部大動脈と腹部大動脈も連結しており、下大静脈も心臓の右心房へ連結している。食道裂孔、大動脈裂孔、大静脈孔は横隔膜を通過するための短いトンネルの様なものだ。
 食道と胃の接合部は横隔膜の下2〜3pのところ、即ち腹腔にあり、噴門括約筋があって内容物が逆流しないようにしている。因みに胃の十二指腸への出口には幽門括約筋がある。食道は飲食物が通過する道である。口腔、咽頭、食道の内面は重層扁平上皮で覆われている。この上皮は隣接する細胞同士が細胞間橋でくっ付いていて剥がれ難いので、物理的刺激に対して強い。因みに胃、小腸及び大腸は円柱形の腺上皮が主体である。腺は物質を合成しそれを分泌するが、外部からの刺激には弱い。
 食道裂孔ヘルニアとは胃の一部が裂孔を通って胸郭内に持ち上がっている病気である。妊娠、肥満などによる腹圧の上昇が誘因となり、加齢とともに増える。それ程珍しい病気ではない。X線などで調べれば診断は容易である。この病気自体は治療の対象となることは少ないが、胸やけ、上腹部の不快感、“ごろごろ”鳴る、げっぷ等が起こる。塩酸のために強酸である胃液を含む胃の内容物が逆流し易いので逆流性食道炎、更には食道潰瘍を併発したり、食道狭窄を起こすることもあるので注意が肝要だ。
IS
        食道裂孔ヘルニア | 横隔膜 | 胃酸逆流性食道炎 | 食道潰瘍
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