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産科医不足は9県で深刻
No228n (2014/10/31)
 日本産婦人科学会と産科婦人科医会の調査で、お産を扱う産科医が不足し、若手が少ないため早急な改善も難しい県が、福島や千葉など9県に上るとする報告をまとめた。これらの県を中心に出産する施設が見つからないなどの問題が生じており、調査に当たった医師は対策が必要だと訴えている。  両会は共同で、全国の産婦人科施設を調査した。分娩を扱う産科医は3月現在で9,702人だった。
 人口10万人当たりの産科医は、全国平均は7.6人で、都道府県別にみると、最も少ない茨城(4.8人)は最多の東京と沖縄(11.1人)の半分以下だった。医師1人が1年間に扱う分娩も茨城(158件)が最多で、最も少ない東京(66件)の2倍以上だった。
 調査では、医師1人当たりの分娩や若手医師の数など、6項目で都道府県を評価、福島、千葉、岐阜、和歌山、広島、山口、香川、熊本、大分の9県は、現状に関する項目と将来についての項目で、いずれも厳しいと判断された。
 現在の医師数などを基に、10年後の状況を推計したところ、産科医全体は増えるものの東京や茨城、兵庫をはじめとする都市部が中心で、石川や福島などは2割減る見通しとなった。
 産科は急な出産や帝王切開手術などで勤務環境が厳しく、医師不足が特に目立っていた。政府や学会が若手医師の確保策を進め一時は増加したが、この数年は再び減少している。妊婦が出産する施設を見つけるのが難しいなどの問題が、地方を中心に生じている。
 調査を担当した日本医大の中井章人教授は「産科医の偏在が明確になった。医師不足の地域では過重労働も極めて深刻で、対策が必要だ」と話している。
産科を選ぶ若手医師が少ない理由としては、お産への対応は24時間対応が多く勤務環境が厳しいことと、何もない健全な分娩が当たり前との考え方が多くの人に強く、何かあると訴訟になり易い、などが以前より指摘されてきている。
SS
        産科医分娩施設不足偏在 | 過重労働
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