HOME 医療ニュースバックナンバー 医療ニュース No235n

医療ニュースバックナンバー

COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)
No235n (2015/02/20)
 COPDはChronic Obstructive  Pulmonary  Diseaseの略で、日本語では慢性閉塞性肺疾患という。これまで慢性気管支炎、肺気腫といわれていた病気を一括してCOPDと呼ぶことになった。COPDはタバコ、大気汚染などによる肺の炎症により、進行性の気流閉塞を起こす疾患である。40歳以上の日本人では530万人いると言われているが、実際に治療を受けている患者は約22万人である。
 COPDは1990年には死亡原因疾患としては6位であったが、2020年には第3位になることが予測されており、21世紀の医療費負担疾患に挙げられている。高齢者男性に圧倒的に多いが、それは喫煙率に関係する。しかし喫煙率が同じであれば男女差はない。事実、米国ではCOPDの死亡率は女性に高い。
 健康日本21・第2次(平成25年から34年)では、わが国では高齢化が進み、過去のタバコの消費による影響を考えて、COPDを予防可能な生活習慣病と位置づけている。そのためには先ず国民にCOPDに対する理解を深めることが急務であるとした。平成24年の調査では、COPDの認知度は25%に過ぎなかったが、平成34年度には80%にすることを目標としている。
 COPDの症状としては徐々に進行する労作時の息切れ、呼吸困難、慢性の咳、痰、喘鳴などであり、こうした症状を持った人に喫煙歴があったらCOPDを疑わねばならない。
 COPDを自分で調べるための点数表が考案されている。ここでは項目だけを挙げ、詳細な点数は省略するが、簡単に記すと以下の通りである。

1.年齢:49歳以下は0点、70歳以上は10点。
2.喫煙歴:0〜14pack yearは0点、25〜49pyは3点、50yp以上は7点。
      pack year=1日の喫煙箱数X喫煙日数
3.BMI: <27.4は5点、 >29.7は0点。(痩せている方がリスクが高い)
4.咳:「天候によりひどくなる」は3点、「咳はない」は0点。
5.痰:「多い」は3点、「ない」は0点。
6.朝起きて痰は多い:「はい」0点、「いいえ」3点
7.喘鳴:「ある」4点、「ない」0点。
8.アレルギー症状:「ある」0点、「ない」3点。
評価:総計17点以上のとき、COPDの可能性があるので、かかりつけの医師を受診することが望ましい。
(IPAG診断・治療ハンドブック)

 治療には禁煙、薬物療法、在宅酸素療法、栄養療法、呼吸リハビリテーション、運動療法などいろいろある。症状の軽減、病気の進行防止、運動機能の改善、合併症の予防と治療、増悪の阻止、死亡率の低減が目標である。最近の治療法は進歩しているので、早く診断して早く治療を受けることが望ましい。
NH
関連記事サイト内検索  :記事の最後のイニシャルをクリックすると、同じ著者の記事を検索できます。
       :キーワードのリンクをクリックすると関連記事を検索できます。