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スギ花粉症に対する舌下免疫療法
No236n (2015/03/06)
 花粉症は、花粉によって起こるアレルギー疾患である。毎年、花粉が飛散する季節になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が現れる。スギ花粉によるものが最も多く、患者全体の約7割を占めている。
 診断を確定するには、@鼻汁好酸球検査(アレルギーで好酸球という白血球が増える)、A皮膚テスト(花粉のエキスを少量皮膚に注入し、赤く腫れないか反応をみる)、B血液検査(花粉に対するIgE 抗体を持っているか調べる)などを行う。
 主な治療法としては、@花粉の回避、A薬物療法(抗ヒスタミン剤や鼻噴霧用ステロイド薬など)、B手術(鼻粘膜焼灼手術)、Cアレルゲン免疫療法(減感作療法)がある。@〜Bは、症状を軽減する対症療法であるが、Cは唯一、根治の可能性のある治療法である。
 アレルゲン免疫療法では、原因となる花粉のエキスを少しずつ体内に入れ、徐々に体を慣らしていく。これまで皮下注射が行われてきたが、2〜3年間にわたり、50回以上通院する必要があり、患者には大きな負担であった。
 この欠点をカバーするために、最近、開発されたのがスギ花粉症に対する舌下免疫療法(薬剤:シダトレン)である。花粉のエキスを1日に1回、舌の裏にスプレーするもので、自宅で行うことができる。2分間そのままにし、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を避ける。治療の開始は、スギ花粉シーズンをさけて6〜10月の間にスタートする。最低2年間治療を行い、1カ月毎の再診が必要である。
 効果については、試験的な段階で、約8割の患者に効果がみられている(10%が症状消失、70%が症状軽減)。2014年10月、健康保険の適応になり、経済的負担も軽くなった。対象者は、12歳以上、65歳以下とされている。今後の発展が期待される治療法である。
TI
   花粉症 | アレルゲン免疫療法 | 減感作療法 | スギ花粉症 | 舌下免疫療法
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