HOME 医療ニュースバックナンバー 医療ニュース No241n

医療ニュースバックナンバー

養成が始まる総合診療専門医の研修目標
No241n (2015/06/12)
 わが国では、専門医の認定は学会が別々に行ってきたが、2017年以降は第三者機関の一般社団法人日本専門医機構が統一して認定することになった。  総合診療専門医は新しく19番目の専門医制度として導入され、専門医の養成は2017年度から始まり、3年間の研修期間を得て認定試験に合格すれば2020年に総合診療専門医が誕生することになる。
 教育・学習活動は、ニーズに基づいた「教育目標」の設定→目標を実現するための「学習方法」の選択と必要な資源(場所、時間、資金など)の確保→「学習活動」→目標を達成したか審査する「評価」からなるプロセスである。
 総合診療専門医を養成するニーズは、なんと言っても超高齢社会に対応できる医師が求められていることである。高齢者は複数の疾患を抱えていることが多く、臓器別の専門医では、“病気を診て病人を診ない”対応になりやすい。総合診療専門医は日常的にみられる、ありふれた疾患の診療を幅広く行い、必要に応じて専門医につなぐことが求められる。
 また、総合診療専門医は内科だけでなく、状況によっては小外科や小児科の診療も行う。産科医が不足している地域では妊婦健診を担当する。独居世帯や老老介護世帯など家族の状況によっては、地域の訪問看護師や施設の介護士らと連絡を取り合いながら地域での暮らしを支援する。
 本年4月、日本専門医機構はこれらの目標を達成するための専門研修プログラム整備基準を発表した。総合診療専門医を養成したいと考える各研修施設は、この基準に準拠して具体的な研修プログラムを作成し、後期研修医を公募することになる。
 現代のように国民も医師も専門医志向が強くなかった時代は、地域で開業する医師は自身の専門分野を診療の中心に据えながらも、地域で生活しながら家族ぐるみでフォローする診療を行い、幅広い診療能力を身に付けると共に、患者・家族の信頼を得ていった。その意味で、総合診療専門医も地域に密着して行う診療を生き甲斐とする医師がその道を歩んでほしいものである。
TI
   総合診療専門医日本専門医機構 | 専門研修プログラム整備基準 | 高齢者医療地域医療
関連記事サイト内検索  :記事の最後のイニシャルをクリックすると、同じ著者の記事を検索できます。
       :キーワードのリンクをクリックすると関連記事を検索できます。