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子どもの死因分析と予防
No266n (2016/09/02)
 朝日新聞本社がわが国で過去10年間に亡くなった子どものうち約5,000人について、原因などが書かれた解剖記録を専門家と分析した。約1,900人の記録から、予防につながる手がかりが見えてきたと「小さないのち」という連載記事を2016年8月28日に掲載を始めた。 分析対象は46,086人のうち解剖記録のある4,952人で、その内訳は、事故など849人(17%)、虐待など1,067人(22%)、病死1,005人(20%)、その他(ミルクの誤嚥、多くの火災・交通事故など)705人(14%)、データ不足1,326人(27%)だった。この中で最初の二つの事故などと虐待などの合計1,916人については、予防につながる要因がある死と考えられる。
 事故などの内訳は、睡眠時の事故469人(55%)、溺死212人(25%)、転落・転倒42人(5%)、誤嚥41人(5%)、その他の事故85人(10%)でした。
 虐待などの内訳は、産み落とし379人(36%)、虐待の可能性259人 (24%)、虐待死207人(19%)、無理心中188人(18%)、自殺34人(3%)でした。
 子どもの年齢別の死亡事故は、0歳では、うつぶせ死240件、添い寝110件、寝具による窒息84件、ベッドなどに挟まる24件、で睡眠中の事故が多い。乳児期にはうつぶせ寝は避ける、乳児が寝ている上にモノをつるさない、乳児用のベッドの柵はいつも上げる、敷布団は顔が潜り込まない硬さを選ぶ、寝ているそばに乳児の口を覆うようなものを置かない、添い寝時に寝込まない、が予防策です。
 歩き始め、食べ始めの1〜2歳ごろでは、浴室での溺死114件、食べ物の誤嚥47件、で自宅での事故が多い。子どもだけで入浴させない、浴槽で足入れつきの浮輪や首浮輪は使用しない、浴室のドアを閉めたりカギをかけたりして入れないようにする、縁の高さが50cm以下だと乗り越え転落するリスクあり、子供が2歳になるまで残り湯をしない、子どもの食事中はいつもそばについて観察する、食事中に子どもがびっくりするようなことは避ける、が予防策です。
 外遊びが始まる3歳〜ごろでは、プールなど自宅外での溺死98件、転倒・転落42件で野外での事故が増える。ベランダや窓の手すり柵の高さは90cm以上に、窓際にベッドやソファやいすを置かない、踏み台となるものは窓から60cm以上離す、階段は転落予防の柵をつける。野外での水遊びの場合はライフジャケットを着用する、などが予防策です。
 ドラム式洗濯機で閉じ込め事故死が4件(2〜7歳)起きている。 あきらかな病死以外は解剖をして情報集約、検証制度が急務である。
SS

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