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有酸素運動による海馬容積への効果―認知症の予防?
No272n (2016/12/09)
 わが国の急速な人口の高齢化とともに増加している認知症の中で最も頻度の高いアルツハイマー型認知症では、大脳の側頭葉の内側にある新しい記憶の保持・再生と関わりの深い海馬の神経細胞が障害を受け、海馬の容積が縮むことが特徴である。アルツハイマー型認知症でなくても高齢者の海馬は年1~2%の割合で小さくなる。失われた脳の細胞は元に戻らないと、以前は考えられていた。しかし、有酸素運動で高齢者の海馬をむしろ大きくできたという報告があった。
 指導者のもと、1回40分の歩行を週3回のペースで1年間続けた人たち(平均年齢60代後半)は海馬の容積が平均2%増し、記憶にかかわる課題の成績も向上した。歩行によって脳の神経細胞の新生を促す物質が血液中に増えたことが、容積アップにつながったようである。一方、筋肉を伸展するストレッチ運動した人たちでは、この間1.4%ほど縮んでいた。
 海馬は、糖尿病の人でも萎縮が進みやすいと発表されている。運動不足で起きやすい糖尿病は、アルツハイマー型認知症の発症リスクを約4倍高くする。
 従って有酸素運動は、アルツハイマー型認知症も糖尿病も一緒に防いでくれる心強い味方かもしれない。
SS

   アルツハイマー型認知症 | 有酸素運動 | 海馬 | 容積 | 糖尿病
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