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改正がん対策基本法
No273n (2017/01/27)
 平成28年12月、衆議院本会議で改正がん対策基本法が可決され成立した。平成18年の基本法成立から10年になるのに合わせ、超党派の議員連盟が内容をまとめた。

 主な改正点は、以下の通りである。
 @小児がんの子どもが学業を続けるための環境整備
 A検診でがんの疑いがある人の受診促進
 B診断時からの緩和ケア、良質なリハビリの提供
 C希少がん、難治性がんの研究推進
 D事業者の責務として、患者の雇用継続への配慮を明記

 B診断時からの緩和ケアについては、早期からの緩和ケアの有効性を立証した研究に裏付けられている。抗がん剤だけの治療に比べ、緩和ケアを治療と同時に行うと、生活の質が改善し、うつや不安が軽くなったばかりではなく、生存期間も大きく延びたのである。
 C難治性がんの研究推進については、スキルス胃がんで亡くなった患者や家族が中心となって立ち上げた家族会が行った国会議員への陳情から改正案に盛られた。これは、がんであることを隠し個人的に対応していた時代を考えると特筆すべきことである。
 D事業者の責務として患者の雇用継続への配慮については、治療法がこの10年間に進歩し、闘病しながら仕事を続ける患者が増えたことが関係している。これは、「がんを社会の課題としてとらえ、環境整備を目指す内容で、大きな前進」だと、がん患者団体連合会も評価している。
 がんは罹患臓器の疾患であると共に、精神的・社会的要因が発症や治療経過に関係しており、全人的な対応が求められている。その意味で、改正案はがん対策基本法10年の具体的な歩みの中から成立した内容といえる。
TI

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