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インターバル速歩
No284n (2017/12/15)
 超高齢社会となった日本は2025年には65歳以上の高齢者が人口の31%になることが予測され、高齢化とともに老化現象が加わり体力の衰えが目立ち、病気になっても回復に時間がかかり、次第に自分のことが自分でできなくなる人が多くなる。
 体力の衰えと共に身体を動かさなくなり不活動が原因の一つにあげられる不活動症候群として糖尿病、循環器疾患、うつ・認知症、がんなどがあげられている。
 運動をすることが健康の維持、向上につながることに注目され、米国スポーツ医学会は体力を向上させるには最大酸素摂取量の50%以上の運動強度を推奨している
 特別な器具を使わず、継続して比較的手軽に出来る方法として信州大学の能勢らは「インターバル速歩」を提唱している。これは生活習慣病、介護予防のための新しい運動処方システムであり、「個人の最大体力の70%以上の3分間速歩とそれに続く40%以下の普通歩き3分間を1セットとしたインターバル速歩、5セット以上を一日に、週4日以上の頻度で4か月以上を目標」としている。この方法は松本市を中心に中高年の運動教室「熟年体育大学」事業に参画して、科学的エビデンスに基づく運動処方として注目されている。
 インターバル速歩トレーニング後に膝伸展、屈曲筋力がそれぞれ13%、17%増加し、最高酸素摂取量も10%増加し、最高・最低血圧もそれぞれ10mmHg、5mmHg 低下し、高血圧、高血糖、肥満を改善、心理的効果としてうつ傾向の予防が期待される。
 60〜65歳で定年を迎え、退職後特に趣味のなく、特別にやるべきこともない人にインターバル速歩は適しているのではないだろうか。3分を知らせるタイマーを持って、最大よりすこし控えめの速歩と普通歩行を繰り返すことでできる。適切な指導が得られれば最適であるが、ある程度自分でできるところが魅力的である。
 3ヵ月以上継続で効果が定着するとされているので、この運動を習慣化することが大切である。
 このような運動は現在各地で進められている地域リハビリテーション支援体制整備事業にもつながるのではないだろうか。
SF

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