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新しい診療理念

糖尿病の合併疾患
No105r (2013/06/28)
 糖尿病の患者さんは世界的に急増しています。これには生活習慣の欧米化が関わっていると考えらます。この慢性で進行性になりやすい糖尿病と合併しやすい疾患に関して新たな疾患が注目されています。
 糖尿病初期の耐糖能異常に伴い脂肪異常症、血圧上昇、無症候性高尿酸血症、肥満などの病態はメタボリックシンドロームとして知られています。これは脂肪肝、心筋梗塞、脳梗塞、慢性腎臓病などを起こします。糖尿病では初期より脂質代謝異常が量的にも質的にも起こり、動脈硬化が進行します。一方慢性に経過する糖尿病による慢性の高血糖による腎症、細小血管障害や大血管障害の進展に伴っても脳(脳梗塞)・心血管(狭心症、心筋梗塞、末梢動脈疾患)の発作や疾患が合併します。
 認知症とうつ病が合併する率が高いことが注目されています。すなわち糖尿病が認知症やうつ病を促進する可能性が分かってきました。この合併は糖尿病の治療に大きな問題です。これらの合併で糖尿病の治療への意欲の低下が起こるからです。
 男性糖尿病患者では男性更年期障害が、男性ホルモンの低下や肥満を介して合併してきます。
 各種のがんの合併も高いことが判明してきました。特に肝がん、すい臓がん、大腸がん、子宮がん、乳がん、膀胱がんなどです。日本人では特に肝がん、子宮体がんのリスク増加が著明です。
 骨粗しょう症との合併も、股関節骨折や脊椎骨折の危険が増加します。
 感染症の重症化も以前より良く知られておりました。特に尿路感染症、胆のう炎、皮膚感染症(糖尿病壊疽を含む)、肺炎、歯周病などになり易く、感染症が重症化しやすく、感染症の重症化により糖尿病も増悪します。悪性外耳道炎、気腫性腎盂腎炎、気腫性胆のう炎、鼻・脳ムコール症などの糖尿病特有とされるまれな感染症を合併します。結核の合併は男性16%、女性8.3%で、予後が悪い傾向があると報告されています。 (SS
   代謝循環神経内分泌悪性腫瘍感染
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