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希死念慮とその対応
No116r (2014/07/25)
 「早く死にたい」などの気持ちを希死念慮と呼ぶ。死に至る病などの告知が一般化してきて、医療現場では良く聞くようになってきたが、昔から多くの人々が持つ気持である。
原因を探ることが第一にすべきことである。
1) 日常生活動作障害により自立できない辛さ:排せつ介助などで自尊心が傷つ
   く、家族・医療者などに迷惑を掛けたくない
2) きれいなままで死にたい:自分の身体イメージが変わる前に
3) 生きている意味が見いだせない:役割がない、全てやるべきことはやった
4) 生きてゆく自信がない
5) 先がないので生きていくのが辛い
6) 狂言・虚言:注目・同情を集めたい
7) 症状緩和の失敗:痛み、視力低下など
8) 辛くなる前に死にたい
9) うつ病
10) 霊的苦痛:死の意味は、自分の人生の意味は、死後の世界は、死の瞬間の苦
   痛は、などに悩む
対応は、周囲の者の間で情報交換し、衆知を集めて分担して対応する。
1) とれる苦痛は取り除く
2) 周囲の者のコミュニケーションが大切:方針を話し合う、一緒に悩む姿勢での提
   案・相談の仕方、相手に責められている感じを与えずに、相談のタイミングを計
   る
3) 本人とのコミュニケーションが大切:そばに居る、観察―傾聴―確認―共感―
   カウンセリング、言語・非言語を総動員して、全身で関わる
4) 「迷惑をかけている」―「迷惑だなんて喜びです」
5) 「役割がない」―「あなたが生きていることが私の活動源です」
6) 「自信がない」―「いつでも必要な時はそばにいます」
7) 「先がない」―「魂の永遠を沢山の人が信じています」
8) 「自殺したい」―逃げないで聴く―他の人の協力を得る―「あなたは大切な人で
   す」
9) うつ病―抗うつ薬治療
10)霊的苦痛―何が問題なのかを知る―その問題に関しての本人の考えを聴く
   ―その問題に関しての一般的な考え方を話す―自分の考えを話す―宗教者
   の援助も
11)宗教者の霊的苦痛―悟っているのではないか、死に対する不安は無宗教者よ
   り少ない、などの先入観を排し、人として皆同じと考え一緒に祈る
SS

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