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経口維持加算
No124r (2015/07/24)
 平成12年に介護保険が導入されてから、在宅で家族による世話が困難となった高齢者が施設で介護を受ける人が多くなったが、平成18年の一部改正で一定の条件を満たせば入所者を最期までお世話をして看取りをすることができるようになった。平成26年の一部改正で経口摂取が困難となった終末期の高齢者が最期まで口から食べるように介護していることが評価されるようになった。
 改正前は経口維持加算あるいは経口移行加算が設定されていたが、レントゲン検査や内視鏡検査などを実施しなければならず、条件が厳しくて老人保健福祉施設では容易に算定することはできなかったのがかなり緩和されることになった。
 「摂食・嚥下障害を有する入所者や食事摂取に関する認知機能の低下が著しい入所者等に対して、経口維持のための適切なサービスを充実させる観点から、摂食・嚥下障害の検査手法別の現行の評価区分を廃止するとともに、多職種が食事の観察(ミールラウンド)や会議等に共同して取組むプロセスを評価する仕組みとする」とされ、施設に入所して摂食障害のため、すでに食事介助をしている高齢者も対象となる。これまで認知症が進行して自分で食事ができなくなった入所者を経管栄養にしなくて最後まで食事の楽しみを維持してきた努力が評価されることになった。食べるという行為に関して、医師が経口摂取、嚥下状態を診断して、障害が認められれば指示書を出し、看護師、介護職、栄養士が話し合って計画を立て、できれば歯科医師、口腔衛生も参加して多職種が共同で経口維持を計画することが求められている。
 認知症末期の高齢者が発熱などで病院へ入院すると自分で食事がとれないために経管栄養・胃瘻造設を受けて帰ってくる人がいるが、このような人も経口摂取が出来るように介助をすれば「経口移行加算」が認められる。余命が限られた高齢者に食べる楽しみは最期まで維持することは大切であると思われる。
SF

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