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前立腺がんに対する様々な治療法
No137r (2017/01/02)

1. 無治療経過PSA※1(前立腺特異抗原)による経過観察 :


 特に75歳以上の高齢者の前立腺癌は進行が遅く、転移をすることも少ない。既に数十年前に、米国や台湾で高齢者の病理解剖例から前立腺が肉眼的には異状がないのに顕微鏡的には微小ながんが高率に見つかり潜在がんという概念が生まれた。前立腺がんを有していても高齢者ではそれで死に至るのではなく、天壽を全うする人も少なくない。

2.ホルモン療法:


 前立腺の上皮細胞は男性ホルモンによって増殖する。男性も女性ホルモンを産生、分泌している。その割合が少ないだけ。内分泌学的に女性化(去勢)して治療しようとするものである。以前は手術で精巣摘除を行ったが、現在はLH/RH(Luteinizing hormone/Releasing hormone,黄体ホルモン放出ホルモン)の注射が行われるようになった。

3.手術療法:

 開腹全摘手術
 内視鏡的全摘手術
 ロボット(ダビンチ)支援全摘手術

4.放射線療法:

 ホルモン療法を施行しても効果が減っていく場合がある。これを去勢抵抗性前立腺がんという。
小線源放射線療法
    細長いチタン容器の中に半減期の短い放射性ヨードを入れ、数十本を前立
    腺内に挿し込む。
強調変調放射線療法※2
骨転移に対する特殊な放射線療法 
放射性ラジウム注射
    肺がんと乳がんはがん細胞が毛細血管に侵入すれば血行力学的に肺へ流
    れ易い。放射性ラジウム(アルファ線)はカルシウムに似て骨に吸収され易
    く、そこに転移したがん細胞を叩く。アルファ線の飛ぶ範囲は0,1ミリ未満と短
    いので、周辺組織への影響は少ない。

※1: 医療ニュースNo162n;2011/06/17前立腺特異抗原(PSA)で何が分かるか
※2: 医療ニュースNo270n;2016/10/28強度変調放射線治療Intensity Modulated Radiation Therapy (IMRT)
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