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平成28年度国民健康・栄養調査から
No283n (2017/10/15)
 厚労省は平成29年9月21日、平成28年10月〜11月に実施した国民健康・栄養調査の結果を発表した。これは全国から抽出した2万4187所帯を対象に行ったものである。このうち糖尿病については20歳以上の男女約1万1000人に実施した血液検査の結果から推計した。糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備軍)は、いずれも約1,000万人と推計された。このうち糖尿病有病者は前回集計した平成24年調査より約50万人増え、初めて1,000万人の大台に達した。糖尿病有病者の割合は男性16.3%、女性9.3%であり、治療を受けている人の割合は、前回より11.4ポイント増えて76.6%だった。糖尿病有病者が年々増加するのは高齢化の影響とみられるが、厚労省では他に原因があるのか検討したいと言っている。
 一方、糖尿病予備軍は平成19年調査の約1,320万人をピークに減少し、今回も前回より約100万人減少したが、なお約1,000万人の大台に載っている。しかし予備軍が減少していることは、平成20年度から始まった特定健診(メタボ健診)の効果であると分析している。その意味から厚労省は平成27年度に50%だったメタボ健診の受診率を70%以上にしたいとしている。
 糖尿病には、血糖値をコントロールするインスリンが免疫異常で分泌されない1型と、肥満、食事・栄養、アルコールなどの生活習慣が原因でインスリンの効き目が悪くなる2型があり、2型が9割を占める。糖尿病は自覚症状がないから普段から血糖値に注意していないと病気が進行していることがある。それは腎機能の低下で腎透析であったり、網膜症で視力障害であったりする。さらには心筋梗塞、脳梗塞などの血管障害にも密接な関係を持っている。それだけに国民一人ひとりが糖尿病の怖さを認識することが大切である。
 このほか高齢者の女性における低栄養傾向の者の割合は、この10年間で有意に増加している。すなわち低栄養傾向(BMI<20kg/m2 )は、男性12.8%、女性22.0%で、平成27年より1.4%増えている。低栄養傾向は要介護になる可能性が高まることが知られている。
 また1日の食塩摂取量は9.9gで平成27年より0.1g減少したが、厚労省の掲げる1日8g未満には届いていない。1日の野菜摂取量は276.5gで平成27年より17.1g減少した。これは天候不順で価格が高騰したためであるという。また受動喫煙の機会を有する者について場所別にみると、「飲食店」が最も高く42.2%、次いで「遊技場」で34.4%、「職場」では30.9%であった。
NH
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