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知っておきたい新着情報

高齢者認知症の増加と国家戦略
読売新聞朝刊 2015年1月7日

 わが国の認知症の高齢者数は2012年には462万人だったが、10年後の2015年(平成37年)には730万人になり、65歳以上の5人に一人は認知症であるという推計が厚労省研究班から発表された。
 九州大が福岡県久山町で1961年から行っている住民健康診断のデータをもとに、認知症高齢者の割合を各年齢層別に算出して推計した結果、高齢化に伴い認知症高齢者も増加し、団塊の世代が全員75歳以上になる2025年には675万人に達することが分かった。
 糖尿病の人はアルツハイマー認知症になるリスクが約2倍になるといわれ、糖尿病の増加に伴い、認知症の有病率も上昇することが予想され、その場合を推計すると認知症高齢者は、2025年に730万人になるという。
 このように急増が予想される認知症高齢者の対策として、政府は初めて国 家戦略を策定している。本年度中に早期認知症を診断する方法を確立し、2020年頃までに認知症の根本的治療薬の治験を始めたいとしている。
 厚労省による現行の認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)では不十分という指摘がこれまでにもあった。今回の国家戦略には経産省や警察庁などの省庁も参加し、医療、介護の充実に加え、認知症の人の交通事故防止、介護ロボットの開発支援、看護師や介護職員向けの専門研修の新設などの計画が盛り込まれている。
 しかし医療・介護に対する財政が厳しく抑制される中で、高齢者の医療・介護にどう手厚く対応していくのか見守りたい。
(NH)
(2015年1月23日 No0007j)