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知っておきたい新着情報

酸化マグネシウム製剤の副作用に注意
厚労省 平成27年10月20日

 厚労省は平成27年10月20日、酸化マグネシウム製剤について「使用上の注意」の改定を指示した。酸化マグネシウム製剤は「カマ」という略称で呼ばれる便秘薬(緩下剤)で年間約4,500万人に愛用されている。今回、改定の根拠となったのは、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が調査した酸化マグネシウム副作用情報による。酸化マグネシウム製剤の長期服用者で高マグネシウム血症により重篤な転機をとった症例が3年間で29例みられたという。このうち因果関係が否定できない症例は19例であった。死亡も4例みられ1例は因果関係が否定できなかった。とくにこれら副作用の発症は高齢者の便秘症で多く、腎機能が正常でも、通常量以下の服用であっても重症マグネシウム中毒を呈した例があった。
 便秘症の患者では長年に亘り酸化マグネシウム製剤を毎日服用している人が多く、しかも血液中のマグネシウム濃度を定期的に測定することは行われていないので、意識消失などの重篤な症状がでるまで気づかないことが多い。そのために今回の添付文書の改定が行われ、酸化マグネシウム製造販売各社に通知された。
 すなわち本剤の投与に際しては以下の事項に留意するよう指示した。 @処方に際しては必要最小限の使用に留めること、A定期的に血中マグネシウム濃度を測定すること、B高マグネシウム血症の症状が現れたら服用を中止し、直ちに医療機関を受診すること。
 なお高マグネシウム血症の症状とは吐き気、嘔吐、立ちくらみ、めまい、脈が遅い、皮膚が赤くなる、力が入りにくい、体がだるい、眠気が出る、などである。本剤における高マグネシウム血症については、2008年にも死亡例を含む副作用が15例報告され、このときも添付文書の「重大な副作用」に長期投与する場合は定期的に血清マグネシウム濃度を測定するよう勧告されていたが、これが守られていなかったことは遺憾である。今後は臨床の現場で十分徹底させるべきである。
(NH)
(2015年11月13日 No0008j)